『すぐに使える!ビジネス交渉14のスキル』を読んだので、一つずつ実践していきたい。


自己啓発の絡みで、「交渉力アップ」のための本を自分でチョイスして読んでいます。その第二弾です。

すぐに使える!ビジネス交渉14のスキル (経法ビジネス新書)

すぐに使える!ビジネス交渉14のスキル (経法ビジネス新書)


▼第一弾はこちら▼
demacassette2.hateblo.jp


例によって、印象に残った部分をピックアップ!!


著者

葛西 伸一
プロフィール

大学卒業後、大手エレクトロニクス商社に勤務。その後伊藤忠テクノサイエンスグループ(現伊藤忠テクノソリューションズ)で営業・企画・マネージャーの経験を経て、 2007年4月に株式会社メンター・クラフトを設立。「育てる人を創る」を掲げ、人材開発業界に参入。企業が市場で生き残るためには、管理職や中堅社員がマネジメント能力とリーダーシップ能力を高めることが最優先であると考え、様々なプログラムを開発。現在では、受講者が仕事現場で実践できる研修を主眼におき、20種類以上の研修プログラムをデリバリしている。

出所
www.mentor-craft.co.jp


この本の特徴

いわゆるハウツー本という扱いだと思いますが、読み物として非常に読みやすいと感じました。それは、ある会社の上司と部下が登場し、実際に交渉に出かけるシーンのケーススタディをしながら、その場面にあった交渉スキルを解説してくれています。

このタイプの本は、ほんとによみやすい。。。

交渉ってそもそも何?

こうゆうそもそもの出発点を確認にする姿勢はどんな時も大事ですね。

p18

本書では、「なんらかの利害を背負った主体(個人・組織など)が、コミュニケーションを図ることで、たがいの利害を確定しようとする行為」を交渉と定義する。

こうゆう宣言は、非常にありがたいです。

さらに、

私たち人間は、地球上に誕生した時から、生きるために利益を追求している。狩猟したり、生産したりして得た食べ物を奪い合ったり、限られた天然資源を奪い合って戦争まで起こしたりする。まさに利害の対立である。
(中略)
「物品」や「気持ち」の利害を、コミュニケーションを図りながら確定しようとする行為が交渉である。

他にもいろいろ書かれていますが、要は交渉ごとは相手を打ち負かすとか自分だけに有利に進めるといったスタンスのことではなく、むしろ、そうゆうスタンスは交渉ではないということを示唆しています。


14のスキル

p62
タイトルにもあるように、交渉に有効なスキルが14個紹介されています。
それぞれのスキルを、ごく簡単にご紹介。
(14個って結構多い。。。)

1.時間管理のスキル

時間に余裕を持ち計画通りに話を進められるようにする

2.ゴール設定のスキル

交渉前に、あらかじめ自分が何をゴールにしたいのかをしっかりセットしておく

3.情報管理のスキル

自分に不利にならぬよう、3J(条件→事情→時間)の順番に、相手に情報を公開する。

4.信頼関係構築のスキル

相手との共通点に関する話題、身だしなみ、約束を守る、迅速な行動、専門知識、自己開示、面会数を増やす、傾聴などで、短時間で相手の信頼を得る工夫をする。

5.質問のスキル

クローズド質問(限定質問:yesかnoやwhen, whereで答えられるもの)とオープン質問(拡大質問:具体的な内容を答えさせる)を駆使して、相手の真意を確認する

6.相手の真意見極めのスキル

傾聴、承認、質問の技術を駆使して、対話を積み重ね、相手の反応を見ながら真意を読み取る

7.価値交換のスキル

「価格を安くするなら発注数を増やして欲しい」など、お互いの価値を交換できるような準備を行う

8.キーマン特定のスキル

相手の意思決定者を見抜く

9.論理的説明のスキル

帰納的主張法(複数の証拠で一つの結論を立証する)や演繹的主張法(三段論法)を使って、論理的に説明する

10.アンカーリングのスキル

価格交渉などで、先に有利な価格を提示(アンカー)しておくことでそのあとの交渉を有利に進める。

11.スリーポイント設定のスキル

交渉前に、開始点(最初に提示する価格等)、目標点(目標とする価格等)、抵抗点(それ以上不利にはなってはならない価格等)を決めておく。行き当たりばったりになることを防ぐ。

12.フレーミング(枠づけ)のスキル

様々な角度から調書やメリットを提示し、相手が価値に感じるポイントを主張する

13.切札準備のスキル(BANTA)

BANTA(Best Alternative To Negotiated Agreement)とは、交渉が行き詰まった場合に取る次の最善の打ち手。
交渉が決裂しそうになる場合の代替案を指す。例えば、不利な条件ばかり行ってきたら、その場を去るとき決めておく、など。

14.問題解決のスキル

(相手との信頼関係が構築されていることを前提に)
双方で抱える問題を解決できる可能性のある打ち手を提示する。
一方的な要求や依頼では相手は飲んでくっれない。


正論だけで人を説き伏せようとすると人は心を閉ざす

p192

これ、日々感じてます。身の回りには、優等生が多いので、「〜すべきだ!」とか「〜が言っているから正しいはずだ!」とか主張する人が多くてうんざりしています。

matome.naver.jp

Aが正しいと信じている人に、Bを選ぶべきだと正論で主張しても非常に難しい。

じゃあ、どうすればいいのか?

Aを信じていることに対して、まず不安を抱かせた後に、Bの正論で説得するのだ。

これ、確かに効きますよね。
「あなたがお使いの、◯◯ですが、実は損しているかもしれません!」
みたいな広告や文言で、「え?私損しているかも?」といった心情を抱かせると話を聞いてもらいやすいですね。


▽起業でも大事な観点
01booster.com


交渉人4つのパーソナリティ

p205
これも参考になります。おおよそ名称で想像がつきますね。

巧妙型(通称:キッチリ型)

情熱よりも論理派。相手の弱点をつきつつ、根拠のある説明を求める。

活力型(通称:ポジティブ型)

理屈よりも情熱派。相手の本気度を重視する。

温厚型(通称:ソフト型)

安心できる結果を求め、相手の確信をつく主張をする。

主導型(通称:ガッツ型)

あらゆる力を使って有利に進めようとする。高い目標設定を好む。


私は、なんとなく温厚型です。

交渉力の鍛え方

「論理力」と「コミュニケーション力」を高めることが重要。
と書かれています。

そのためには、以下のことが重要とのこと。

  • 交渉の場数をこなす
  • 準備をする
  • シナリオ(二手三手先)を描く


やはり、何事にも準備が大事!


まとめ

レビューを書くのが遅くなってしまいましたが、このようなノウハウ本は、読みやすさによって頭への入り込み方が全然違うことを実感しました。今回、「交渉」をテーマに複数の本をこ運輸していますが、この本が一番後で読みやすいように作られているように思いました。

残り3冊!

超一流の交渉力

超一流の交渉力

交渉のブートキャンプ―12回特訓プログラム

交渉のブートキャンプ―12回特訓プログラム




読了日:2018年1月頃