『未来が変わる働き方 TAKE ACTION』から働き方を考える。


またしても良本を薦められたので読んでみます。これをなぜ薦めてくれたのか?と尋ねると、「あなたは、この本に書かれてるようなことやってそうだから。」とのこと。確かにそうかもしれませんが、そんな本を書くような方と同じにされるなんて恐れ多いですw

著者は、LIPというNPO法人を立ち上げた方です。

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認定NPO法人Living in Peace

 この方のやっていることを平たく言えば、本業は金融関係のお仕事をされながら、世界でお金に困っている人にお金が届くような仕組みのためのNPO活動を行っているようです。(ずれてたらすいません) ご立派ですね。


では、気になる部分や共感する部分のピックアップ。

自分の体験から思いを引き出す

p43

自分にとって何が大切なのかを知るためには、自分が体験したことを掘り下げるのがいいと思う。
〜中略〜
僕が世の中の不条理を少しでもなくしたいと思うようになったのも原体験があるからだ。

ここは大いに共感します。しかし、世の中のどのくらいの人がこういった"自分掘り下げチャンス"に巡り合えるのでしょうか?多くの人は自分の原体験では良いことの方を強く覚えている傾向にあると思います。そういった人間の本能があるとすれば、なかなか自分が苦しかった体験や悔しい体験を振り返るという機会には触れられず、毎日を平穏に暮らしたいという慣性が働くのではないかと思います。ちなみに私は社会に出てからいろいろ気づいていったという経緯があります。詳しくはこちら



初志を忘れない

p59

社会人としては2年目。基本的な仕事は自分でもある程度できるようになってきていた。でも、順風満帆に見える生活の中で、ある危機感が募っていた。「このままの生活を続けていたら、会社に飼い慣らされて、もともと自分がやりたいと思っていたことを忘れてしまうのではないか?」

この瞬間が人生の分岐点というところでしょうか。でも、こうゆう危機感を持つ人って、もともと志高めの意識高い系の人たちですよね?多くの人は何気なく仕事して済ましてしまう。

p60

まず、高い給料とそれがもたらす心地よい生活環境は人から牙を抜いて羊にしてしまう。

そうそう、お金って怖いものなんですね。一度手にしてしまうと手放したくなる。生活が裕福になり、これまで我慢していたものが手に入るようになると、その状態を維持しようとするもんです。

仕事でお金が唯一の評価軸になると、価値観も侵食される。入った頃にはお金に無頓着だった人が、お金の話(車の話とか、時計の話とか)ばかりするようになっていく。大げさではなく、金融業界には、飲みの場で金と遊びと出世の話が話題の多くを占める人が相当数いる。

この手の話に花を咲かせる人は一般的サラリーマンのほとんどじゃないですかね?私はこういった話をする人とはほとんど話が合いませんw
時計もつけてない時あるしw
いつかの飲み会で先輩から「君もちゃんとした時計とかつけといた方が良いよ」と言われました。その時は時計してましたけどね。デザインや機能性で選んだ時計なのですが、見る人によっては"ちゃんとしていない"ということになるんですね。勉強になりました。


今と将来のキャリアをつなげる

p66

キャリアチェンジが「清水の舞台から飛び降りる」ような感覚ではなくて、いつも歩いていた道を走ってみるくらいの、とても自然な感覚でできるようになるかもしれない。

この表現はとてもわかりやすいですね。キャリアチェンジって俗に言えば転職や独立なのでしょうけど、今は昔に比べてとてもカジュアルにそれができる時代ですよね。転職サイトに登録して、マッチングしてもらって、オファー来て、はい転職みたいな?(転職活動したことないのでわかりませんけど) となると余計に、自分がやりたいと思うけど本業じゃないことを一部かじることができたらソフトランディング出来るということですよね。

アクションのインパクトを最大化する

p91

ギリシャの学者であるアルキメデス「テコと支えさえあれば地球を動かすことだってできる。」と語った。これをより広く解釈すれば、「人間が自分ひとりでできることは少ないけれど、それを倍増させることができれば、大きなインパクトを与えることができる。」ということになる。

この次のページには、シーソーの片方に地球、もう片方に多くの人々が乗って、今は地球の方が重いという挿絵があります。めちゃわかりやすい。地球を持ち上げるために多くの仲間を集めるといったプロセスも後述されるていますね。塵も積もれば山となるといったところですか。


時間をお金で買う

p114

すこし遠めのベッドタウンから通勤しているのであれば、数百円を払って確実に座れるグリーン車に乗るのも一案だろう。

これ、実践しているひとが結構いますね。仕事の先輩や研究で知り合った方など、毎日通勤に往復4時間かけて、かつ特急券(新幹線)を自腹切ってでもそういった生活を選んでいるわけです。確かに、通勤の時間が長ければ長いほど、何か自主的に取り組めるものも増えますね。私も過去にはその暮らしをしていましたが、車通勤の今より3倍近くの本を読めていたと思います。

アメンバーを増やす

p145

すごく極端な例だけど、キューバ革命のときにカストロゲバラがいた革命軍は、たった12名まで数が減ってしまったことがある。それでも彼らはあきらめずに、最後は国をひっくり返した。

本当に世界を変えると信じきった仲間が10人くらいいれば、世界は変えられるのかもしれない。

組織って人が多いほどイマイチな気がしますよね。従業員2万人の大企業よりも、従業員15人の町工場にスポットライトを当てたくなるのは、15人がそれぞれ役割を持って風通しよくやってるように感じるからではないかなぁ。多けりゃいいってもんじゃない!でも、規模がでかいからこそできることもたくさんある。この棲み分けが実は大事なのかも。

ピンとくること

p160

はじめる前に深く考え込む必要もない。ピンとくればそれでいい。

まずはアクションを起こす。あとは、走りながら考える。
そうすれば、より高い確率で自分がやりたいと思える仕事に巡り合えるだろう。

これも企業の創業者たちがこぞっていっている言葉ですよね。本田宗一郎松下幸之助孫正義・・・。サントリー創業者・鳥井信治郎の「やってみなはれ!」みたいな感じです。頭の中であーだこーだ考えていても誰も知る由がありませんから、間違っていても恐れずに吐き出す。そうすると誰かが反応してくれるかも?もし反応がなければ、それは間違っていたか時期が早すぎるか遅すぎるかなのかもしれませんね。いずれにせよ、自分がピンときたものですから、少なくとも自分はやり通す意志があるということも強く持っておかないといけないのかも。

すべての情報をオープンに共有する

p182

情報の共有方法は、組織のあり方にとても大きな影響を与える。
情報の共有は課題解決の呼び水になると同時に、組織の派閥づくりを防止し、メンバーのモチベーションを高めてくれるからだ。

確かにそうだと思います。組織は多様性の塊なので、見る人によって問題と思う部分が全く違いますよね。これをクローズにしてしまうと、いざオープンにした際に、「こんなことも気づかなかったのか!?」みたいな事態になります。できる限りオープンに共有できれば、いろんな問題が事前に議論され、多様な視点での解決策が生まれるとは感じます。

いや、根回しはオープンではできない!という疑問に対しては、、
p188

オープンと根回しは両立出来ると思う。根回しの本質は、問題となりそうなポイントを事前に把握して、それをクリアにしておくことによって、会議などで揉めることを避けることだと思うのだけれど、それは別にオープンに議論していてもできることだ。

この言葉を聞いて、「いやそれは根回しではない。」とか「そんなのはきれいごとだ」とか思った人は、全時代的なザ会社組織の住民になってしまっていることを認識した方がいい。今はオープンイノベーションと言われるように、情報が瞬く間に発信され、拡散し、浸透する時代になったんだと思う。会社の中に全時代的な上層部が居続ける限りは、昔のやり方も一部必要だと思いますが、それは時間の問題でいつか消えるでしょう。だから、新しいやり方をどんどん仕掛けていかないといけないと思いつつ、やりすぎないように慎重に丁寧にやっている部分もあったりします。悩ましいですね。

また、派閥と根回しってセットのような気がしますね。派閥があるから別の派閥に対して根回しが必要になってきたりするのかな。「情報が共有されてない=根回ししてないから」という構図ならば、確かに情報の共有化さえ押さえとけば余計な根回し業務は無くなりますね。


ツールを活用する

p189
ここで紹介されているのは以下の6つ

おそらく、Facebookツイッターなどもツールの一つなのだろうけど、敢えて書かれていない。もう書くにも値しないほど当たり前に使っているべきものだという認識なのかもしれないです。世の中には安くて便利なツールがたくさんあります。今書いているブログも私にとってはその一つです。自分のための備忘録ですから、気になったことをメモ代わりに使ってます。なので、まだ公開していない下書きが20件ほどあります。いつ本腰入れて書くのかは気まぐれですが、かつて紙に書いていたメモ帳よりも遥かに便利です。だって世界のどこからでもアクセスできるし、人に伝えることもできる。

世の中を変えたい!世界を変えたい!と思っている人は、きっとこのようなツールも使いこなして、インプットしアウトプットしていくというのが当たり前になっているのだと改めて思いますね。今後もどんどん進化していくでしょうから、乗り遅れないように。。。

まとめ

3年前に出版された書籍ですが、とても新鮮に読めました。そもそも世の中の一般的企業(副業を禁止されている)で、2軸で働いている人がどれくらいいるのでしょうか?

副業、人口で調べてみると、、、
momonestyle.com
install.hatenablog.com

これじゃない。。。副業となると、本業の収入が苦しいから、もしくはもっとお金が欲しいといった収入目的になってしまう。


もとい、

NPO、会社員で調べると、、、
www.huffingtonpost.jp
blog.livedoor.jp
www.ikedahayato.com

おー、なんか関連が近いのが出てきますね。だからとって、深掘りするわけではないですけど。とりあえず世の中の働き方が多様化して、会社にしがみつく働き方はあまり成長性が望めないということがわかってきました。だからといって本業をおろそかにしてはいけません。本業で得られること、社会に貢献できることはたくさんあります。ないと思っている人はそれが見えていないだけですよね。

さ、仕事しよー。今日は休みですけど。