『行動経済学 経済は「感情」で動いている』を読んでみた1
私も研究者の端くれとして、日々勉強しているつもりです。しかしながら、勉強のための時間などあまり裂けません。ということは、仕事しながら、走りながら勉強するしかありません。ま、社会人の人が勉強しようと思えば、そうゆうことになると思います。このブログで、私の勉強の一部を記録し、思うことを綴っておこうと思います。
2015年に入って購入した本は2つあります。一つはこれ。
これは、2006年発売の本なので全然新書ではありません。しかしながら、私が研究分野としている、
「地域の未来のために今すべきことを考えること」
←そのために「地域をシミュレートすること」
←そのために「人の思考・選択をモデリングすること」
を考えるために、非常に重要な考え方だと思うので、直感的に購入しました。Amazonでも新書は扱いがなく、中古のみでしたがおかまいなしです。むしろ安く手に入ってよかったです。(購入の際、Amazonプライムの自動更新に気づいた!何これ?この件は別途記録)
タイトルからお察しの通りですが、要約すると以下の2点です。
- 人の行動と経済学をミックスして考えようよ!
- 経済学で語られている超合理的思考パターンの持ち主="経済人"は、現実にはほとんどいないので、もっと現実的な思考パターンを議論しようよ!
人の行動と経済学をミックスして考えようよ!
1のエッセンスについては、経済学の中には人の行動パターンが含まれているので、特段新しいことではありません。しかし、あえて"行動"という文字を付け足すことで、よりその意味合いを強調した形になりますね。
もっと現実的な思考パターンを議論しようよ!
2のエッセンスが特に重要です。これは、私が大学院時代にかじった経済学の授業で感じたことと通じます。経済学で登場する超合理的思考パターンの人間は、実際には出会うことがないだろうと感じたからです。例えば、経済学的思考パターンの人物は、自らの満足度、利益を最大化することだけを考え、他人のことには興味を示さない人間です。また、この本によれば、ダイエットも禁酒も禁煙も100%こなすような人=経済人としています。確かに、一般的な人間には考えにくいタイプのロボット人間ですね。現実の人間はそれほど完璧な存在ではありません。もちろん、ほぼ完璧に仕事をこなす人はいますが、それも他人があってこそ。また、他人も含めた周辺環境や生まれ育った環境も重要な要素になるはずです。そういった要素を加えるのかどうかはわかりませんが、少なくとも「行動経済学」の中では、もうちょっと人間じみた人々を扱おうとしているんだと思います。
上記二つの要素(主に2点目)を考慮しようとすると、人間の行動パターンをつぶさに観察する必要があります。すでに様々な研究がなされている心理学との融合です。また、必要な思考モデルを導くために、社会実験(被験者試験)を積み重ねた結果が紹介されています。最近では馴染みが多くなったゲーム理論などがその一例でしょうか。すべてを忠実に書ききれませんが、自分の備忘録的に残してみます。
この本の内容は、結構理論的な記述が多く、専門書としても行けるのではないかと思うほどです。大学のテキストになるような存在かなぁと思います。ですので、ここではすべてを書ききれないので、私の気になった部分のみ記録していきます。
乱文でしたが、こうゆう記録もありかなと思って、書いてみました。
では、Have a good reading ♪